「問題行動がおさまれば回復?」繰り返されるリストカット、OD、拒食——「自分を傷つける生き方」を続けてきた彼女が語る、「回復しきらない回復期」のこと
【内容一部抜粋】
行動嗜癖を含む依存症を語るうえで、「回復」という言葉は外すことができない。一般的に、病気の症状がおさまることを「治癒」と表現するが、依存症の治療ではそうした語彙の使用を避けてきた。
依存状態から脱することを、「治った・治ってない」「やめた・やめてない」の二元論では捉えきれないという理由もあるだろう。依存症においてその境界線は明確なものではなく、二つの極地の間を行ったり来たりする中で、行動が変容していくものだからだ。
もしくは、こうも考えられるかもしれない。「治癒」の主語は「病気」に限られるが、「回復」であれば、その主語にはあらゆるものが含まれる。それは「人からの信頼」かもしれないし、「身体の健康」かもしれない。または「家族関係」かもしれないし「自己イメージ」かもしれない。
二元論で語り尽くせない「回復」を、当事者自身はどう受け止めているのだろうか。その言葉が持つ広がりは、自身の心のうちではどんな姿となって現れるか。「回復」がキーワードとして支援職の中でも、当事者の中でも使われるようになった今、聞いてみたかった。
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https://addiction.report/ReiToyama/recovery-akira
【依存症専門オウンドメディアAddiction reportへの参加に際して】
本寄稿では、「依存症」を主なテーマとして取り扱いますが、病気や問題行動の話よりも、 それを必要とした、その人が生きた過程に迫りたいと思います。 「あちらで起きていること」を「こちら側」で見るのはいったんお休みして、 その間について語りましょう。そのあわいに、あの人と私、そしてあなたもいるのですから。(遠山)